開店・開業ノウハウ Opening know-how
開店・開業にあたって必要な手続き
必要な手続きの種類
開店・開業するときには、その業種によって、しかるべき機関に届けたり許可を得る行政手続きが必要です。
これらの手続きについて、飲食店の場合を例に説明していきます。
飲食店の場合は、地域の保健所に営業許可を申請します。そして店舗が完成する3日ほど前に地区担当の食品衛生監視員が店舗に直接来て、申請どおりの施設になっているか検査します。
検査に合格すれば営業許可証が交付され、開店・開業が可能となります。
この許可証は店内の見やすい場所に掲示しなければなりません。
また、飲食店は食品衛生責任者の資格保持者が必要ですので、その人の名札も同様に掲示する必要があります。
また、すべての店舗施設は、消防法と建築基準法の規制をうけますので、消防署および市区町村建築課へ届け出ることが必要です。
許可が必要な業種
食品・飲食店 | 遊興施設 | 環境衛生 | その他 |
---|---|---|---|
・肉屋 ・魚屋 ・生菓子 ・食料品店 ・弁当屋 ・レストラン ・喫茶店 | ・バー ・キャバレー ・麻雀店 ・パチンコ屋 | ・美容、理容業 ・公衆浴場 ・旅館業 ・クリーニング業 ・独自の法律に規制されている業種 | ・酒屋 ・タバコ屋 ・米屋 ・国の政策と関係している業種 |
個人事業者の開店・開業手続き
開店・開業する時には、個人経営にするのか、会社組織(法人)にするのか、 どちらかに決める必要があります。会社組織にすると、税金面での有利さや対外的な信用などの面で、 メリットがありますが設立時には資本金や煩雑な設立手続きが必要となります。 当然それに関わるコストも発生しますので、小規模店の場合は資金や手続きなどが簡単な個人事業形態がふさわしいといえます。
そして、経営が軌道に乗り、拡大できるようになった時点で、会社組織を検討するというのが現実的な選択といえます。 個人事業者が開業する場合は、税法上、次の3つの届出が必要になります。
検査に合格すれば営業許可証が交付され、開店・開業が可能となります。
- 個人事業の開廃業など届出書
※開店・開業後の1ヶ月以内。 - 所得税のたな卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書
※開店・開業の翌年の確定申告まで、それぞれ納税地の所轄税務署に提出する必要があります。 - 個人事業税開始等申告書
都道府県の税事務所・市役所にできるだけ早く提出しましょう。
業種 | 区分 | 窓口 | 業種 | 区分 | 窓口 |
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飲食店 | 許可 | 保健所 | 遊興施設 | 許可 | 警察署 |
喫茶店 | 許可 | 保健所 | 風俗営業 | 許可 | 警察署 |
食料品等販売業 | 許可 | 保健所 | 質屋 | 許可 | 警察署 |
食肉販売業 | 許可 | 保健所 | 古物販売業 | 許可 | 警察署 |
魚介類販売業 | 許可 | 保健所 | 猟銃・空気銃の販売業 | 許可 | 都道府県庁 |
乳類販売業 | 許可 | 保健所 | 理容院・美容院 | 届出 | 保健所 |
生菓子販売業 | 許可 | 保健所 | クリーニング店 | 届出 | 保健所 |
菓子製造業 | 許可 | 保健所 | 路外駐車場 | 許可 | 都道府県庁 |
惣菜製造業 | 許可 | 保健所 | 宅地建物取引業 | 免許 | 都道府県庁 |
豆腐製造業 | 許可 | 保健所 | 酒類販売業 | 許可 | 税務署 |
薬局医薬品などの 一般販売業 薬種商販売業 | 許可 | 都保健所 道府県庁 | 一般旅行業 及び代理店 | 登録 | 運輸局 |
眼鏡店 | 届出 | 保健所 | 米穀類販売業 | 登録 | 市区町村 |
公衆浴場 | 許可 | 保健所 | たばこ小売店 | 指定 | 日本たばこ産業 |
旅館業 | 許可 | 保健所 | 自動車整備業 | 認定 | 陸運支局 |